「風邪かも…」残暑の体調不良を軽くする方法 5選【薬剤師監修】

まだまだ暑さの続くこの季節。夏の疲れがたまりにたまって、なんだか体調がすぐれない日々を過ごしていませんか。さらに寒暖差なども徐々に出てくる時期で、疲労とあいまって毎年、夏の終わりから秋にかけて風邪をひきやすいという人も……。そこで、この時期に風邪などの体調不良を軽減するための方法を5つご紹介します。

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①冷たい物の摂りすぎに注意し、睡眠時間を十分確保する

冷たい食べ物、飲み物は摂りすぎに注意して、胃腸に優しい温かいスープなどを摂りましょう。そして、睡眠をしっかりととり、体の免疫力を上げることで風邪のウイルスに対処を。
ただしまだ暑さが続くこの季節、体を温めすぎると脱水症状になる可能性もあるので、適度に温める程度にとどめてください。

②適切な水分補給

残暑も引き続き脱水症状を避けるため、適切な水分補給が重要。さらに風邪を引くと、発熱や発汗で通常よりも水分が失われやすいので、定期的な水分摂取を。
大量の水を一気に飲むのではなく、少量の水を少しずつ摂取しましょう。また、冷たすぎない、室温くらいの温度の水分補給がおすすめです。
経口補水液やスポーツドリンクであれば、体に必須なミネラルも摂取できるので一石二鳥。

③ビタミンCなどの栄養素を補給

体調が悪いと食欲が低下し、必要な栄養素が不足しがちになります。栄養素をきちんとバランよく摂取しましょう。

・ビタミンA
免疫正常化とともに、粘膜も強化してくれる栄養素です。レバー、ニンジン、ホウレン草などに多く含まれます。

・ビタミンC
免疫力、抗酸化作用が含まれ、ウイルス感染を抑制します。パプリカ、ブロッコリー、サツマイモなどに多く含まれます。

・タンパク質
炭水化物、脂質と並ぶ三大栄養素のひとつです。新陳代謝を高め、体力の消耗を補います。肉類、魚介類、卵などに多く含まれます。

④柔らかく薄味の食べ物を食べる

風邪のときは味つけの濃いものや刺激物を避け、なるべく柔らかくて消化に良く、薄味の食べ物を摂取しましょう。
特に、口やのどが痛み、飲み込むのも大変な症状のときは、おかゆ、うどん、スープなどをゆっくりと時間をかけて食べて。

⑤風邪の症状を抑える漢方薬

体の栄養や水分バランスの乱れは、食事やこまめな水分補給で改善できる場合もありますが、漢方薬を飲んでバランスを整えるのも手軽でおすすめ。
漢方薬は、心と体のバランスを整えたり、免疫力の低下を改善したりと、不調の根本からの解決を目指します。
また、植物、鉱物といった自然由来の生薬を元にしていて、一般的に西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれています。
風邪の症状を抑える場合、「自律神経のバランスを整えて心身の疲労を軽減し、睡眠の質を上げる」「消化・吸収機能を高め、心と体を元気にする」「血流を良くして全身に栄養を届け、免疫力を高める」といった働きを持つ漢方薬を使用しましょう。

<風邪を引きやすい人におすすめの漢方薬>

清暑益気湯(せいしょえっきとう):体に溜まった余分な熱を冷まし、水分代謝を改善し、弱った胃腸の働きを高めて体を元気にします。

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう):不足したエネルギーと栄養を補い、胃腸の機能を高め、疲労回復もサポートします。

漢方薬は体質との相性が大事です。体に合っていない漢方薬を使い続けても本来の効果は発揮されないので、医師や薬剤師に相談し、適切な漢方薬を選んでもらいましょう。

教えてくれたのは…ヨガインストラクター・ライター 高橋かなこさん

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

編集/根橋明日美

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