【ボツ原稿】松本まりかさん「あざといキャラに乗っかりたくなかった」ブレイクへの葛藤語る
ここ数年、活躍目覚ましい俳優の松本まりかさん。唯一無二の存在感と芯の強さ、そして透明感あるたたずまいに憧れる女性も急増中。今年は連続して主演を務めたドラマ「ミス・ターゲット」「夫の家庭を壊すまで」が話題を呼びましたが、ここまでのキャリアには苦難の日々も。キュートなビジュアルの奥にあるその本質を紐解く鍵は、自分自身を愛し、体に入れるもの、身の回りに置く美しいものを厳選する審美眼にありました。
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これまでの悩みも苦しみもこの作品に出合うためだったと思えた2本のドラマ
《Profile》
1984年9月12日東京都生まれ。2000年にドラマデビュー後、声優やモデルとしても活躍。9月に最終回を迎えたドラマ「夫の家庭を壊すまで」(テレビ東京)はSNSを中心に話題を呼び、見逃し配信の作品総再生数がテレ東ドラマ歴代1位を記録。
2024年は、自分にとって大きな意味のある年になりました。4月期に放送された初主演ドラマ「ミス・ターゲット」、続けて7月期に主演させていただいたドラマ「夫の家庭を壊すまで」という2作品に出合うことができ、共演者やスタッフの皆さんと愛情あふれるチームでお仕事させていただきました。そこでいろいろな気づきがあって、今まで試行錯誤してきた40年が報われたような気がします。
10代の頃から芸能の仕事を始めましたが、20代は本当にふわふわしていました。演技ができないというよりそもそも基本ができていなくて感覚でお芝居をしてましたから、当然仕事もなくて自己否定する日々。
そんな時間が続いてようやく「これじゃダメだ」と気づいた時にはもう30代に入っていました。必死で自分改造してつかんだのが2018年のドラマ「ホリデイラブ」への出演。
私が演じたあざとい女性・里奈は、おかげさまで多くの視聴者にインパクトを残すことができました。でもあの頃は私自身、人間的に今よりもっと未熟で、人の気持ちを思いやる余裕がないどころかまず自分のことも分かっておらず、手応えがあまりないというか、不完全燃焼な部分がありました。
「ホリデイラブ」で バズった“あざとい”キャラ。 乗っかろうと思ったけれど、自分でハシゴを外しました
また当時はあざといキャラに注目していただいていましたが、私自身の本質とは違います。芸能界はイメージが先行する世界。「あざとい」に乗っかったらもっとバンと売れるんだろうとは思ったけれど、ここは乗っちゃいけないと感じていました。
15歳から18年間鳴かず飛ばずで、やっとつかんだ売れそうな糸口は、嬉しいし、ありがたかったけれど、そこでやり切る自信がなかった。あざとさを追求しきれないと思ったんです。
私自身の本質と違うならこのチャンスは一旦見送って、本当の私で勝負できるのを待とう。では本当の自分とは? 向き合うためには自分を知って、思考や行動を根っこから正していかないといけないと思いました。
それからは、周囲に人間性を育ててもらいましたね。“役”に成長させてもらったこともあります。
「ミス・ターゲット」の朝倉すみれは、悪女として演じることもできたけれど、私は愛にピュアなキャラクターにしたかった。そう思えたのは、ずっと自分を認めて大切にする意識を持ち続けてきたから。自分自身を愛することが分からなかったら、本当の意味での愛は分かりません。長い時間をかけてそれができるようになって愛の本質にたどり着けそうな予感がしています。
20年の恋愛空白期間もそろそろ終了? 恋愛するなら絶対純愛じゃないとイヤ!
今まで、恋愛するのは人生の本当の意義から目をそらしているような、寄り道するような感覚でした。誰かと関わることに自信も持てなかったから、人の心に飛び込めませんでした。
でも少しは自分を理解してやりたいことが実現した今は、やっと恋愛にも一歩踏み出せるような気がしています。これからの恋愛はちゃんと私を好いてくれて、私も本当に自分が好かれたい人に好かれる幸せを感じたい。
私は好きな人がいても「全然好きじゃないです〜」なんて言っちゃう天邪鬼なところがあるんですが、20年くらい孤独にやってきましたから(笑)、そろそろ解禁したい! どんな恋愛がしたいかと言うと……絶対に純愛ですね。
純愛じゃないと嫌なんです。駆け引きなんてできないし、したくない(笑)。相手も誠実な方がいい。恋愛って、自分の純粋性と対価交換的なところがあるから、自分自身も清らかで誠実じゃないと胸を張って誰かに求めることはできないと思うのでまずは自分を高めたい。自分がある程度の境地に行ければ、きっと思い描くような方と出会えるような気がします。
この法則って、恋愛以外、例えば友達関係でも言えること。自分自身がちゃんとしていて初めて、いい人間関係に恵まれる。私はそう思って、まずは自分を高めることを意識していますね。
私は老いを感じたことがない。 いつだって今がいちばん若いし、 新鮮なスタートライン
少しずつ責任ある仕事をやらせていただいて、自分なりの言葉を話すようなお仕事をさせていただくようになって。今は自分が発した言葉で誰かの人生や考え方が変わるような可能性があるから責任があると感じています。
どうせなら頑張っていい影響をもたらしたい。頑張る、といえば実は少し前に、39歳にして初めて“ブランドバッグ”を買いました! 自分で納得して買えるようになるまでは絶対買わないと決めていたんですが、とうとう、です(笑)。俳優として同じく、いえ、私よりも全然すごい方ですが、ともに頑張っている親友の誕生日にお揃いのバッグを買ったんです。それもすごく嬉しかった出来事です。
私、「老い」って感じたことがないんです。そう言うとちょっと誤解されそうですが(笑)、外見は内側からにじみ出るもの。心が清らかで精神的に凛としていられれば、老けることはないと信じています。「ホリデイラブ」から4年くらいは「あそこで降りてよかったのかなぁ」なんて思ってたけれど、頑張っていればたどり着くんだなって今は思います。
【こだわりを本人が徹底解説!松本まりかさんのお気に入りアイテムは?】
おやつやドリンクも保存料・着色料など添加物を使っていないものをセレクトしています。
(左奥)せんべいや「喜八堂」の「せん太郎」は昔ながらのおせんべい。
(左手前2点)「Bardon」の「スィートバニラ・マカダミアンキャラメリゼ」と「トリュフナッツ」は有機ナッツを使用していて、かつグルテンフリーなのが魅力です。
(中央奥)生しぼり仕立てのにんじんジュースとトマトジュースは渋谷スクランブルスクエアのポップアップイベントで発見した「ベストフード」さんのもの。新潟県・長野県の冬季雪下にんじんだけを使い、1本1本丁寧に皮を剥きつつ、95度の低温で殺菌、栄養素を破壊しない独自の製法で作ったジュースは添加物ゼロ。
(中央手前)F&Fで買える「みんなの食プロジェクト」の缶詰シリーズは信頼できる材料や調味料などで作られていて安心して口にできます。例えばIWASHI缶はサトウキビや厳選した調味料だけを使った“木桶仕込み”。2年以上の時間をかけて天然醸造・熟成させる伝統的な製法で作られた八丁味噌に、弓削田醤油さんの木桶醤油と庄分酢さんの木桶酢がうま味とキレを出しています。
(右奥)カフェラテを作る時などに入れるグラスフェッドミルクは牧草だけを食べて育った牛から搾ったミルク。お気に入りは北海道の「ミルクデザイン」のもの。一般的な牛乳は、乳の中の脂肪分を細かく分散させるホモジナイズ処理を行いますが、 それを行わないノンホモ製法。生乳に近い美味しさのうえ、脂肪球を壊さないのでゆっくり消化吸収されるというメリットも。
(右手前)「ウカ」の「ピッタスープ」はじゃがいもとココナッツミルクでできたスープにオクラや玉ねぎが入って、スパイシーでヘルシー。
1日の終わりに万年筆で日記を書くのが習慣になっています。愛用しているのはファーバーカステル社のもの。ヴィンテージのスターリングシルバー(92.5%の純銀と7.5%の銅で構成された銀合金)で、インクも同じくファーバーカステル社の「ロイヤル ブルー」。台本に書き込みをするのもこのペンで。アクセサリーケースはインド製。自分の好きなものを買って大切に使うのは経済的自立であり精神的自立。私がようやく感じられるようになった幸せと、好きなものにお金を使うことで世の中に還元したいという思いを込めて愛用しています。
《衣装クレジット》
キャミドレス¥19800(イムズ/ブランドニュース)ピアス¥126500(ジョージ ジェンセン/ジョージ ジェンセン ジャパン)靴/スタイリスト私物
撮影/岡本俊 ヘア・メーク/佐々木七海(cheekone) スタイリスト/後藤仁子 取材・文/柏崎恵理
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