美ST WEB 酒井若菜さん 自愛スピンオフ原稿
美STの人気連載企画「自愛ビューティ論」。8月号にご出演いただいた酒井若菜さんの珠玉の名言&迷い多き美ST世代の背中をそっと押してくれるマインドの数々。本誌でご紹介しきれなかったエピソードを、スピンオフとして美ST on-line限定で大公開致します!
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大人になった今こそ、「ちゃんと間違えられる女性」になりたい
《Profile》
1980年9月9日、栃木県出身。グラビアアイドルとして活動後女優へ転身し、数々のドラマや映画に出演。女優業と並行して、小説、エッセー集を発表するなど文筆業でも活躍中。2023年にYouTubeチャンネル「酒井若芽チャンネル」を開設。10月6日スタートのドラマ「若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―」(日本テレビ系)に出演。
20代や30代の頃は、「完璧な人間でいなきゃ!」という思いが凄く強かったんです。だから人に何かを相談することもできませんでした。「自分は強い人間だし、人を支えてあげないと」という思いも完璧を目指す姿勢に拍車をかけたのかもしれません。
でも40代となった今改めて思うのは、ちゃんと人に弱みを見せられるという勇気を持つことと、ちゃんと間違えられるという姿勢の重要さ。
例えば私は作家の向田邦子さんを女性としてとても尊敬しているのですが、エッセイを読むと、彼女はちゃんと物事を間違えることができたんですよね。かつそれを、ケラケラと笑い飛ばせる愛嬌を持ち合わせた女性だったということがわかります。
大の大人がそれをできるって、すごく人間味があって愛すべきことで、むしろカッコイイことだと思いませんか?
だから私は、何かを間違えたり、ダサいことをついしてしまったり、弱ってしまったとき、そういった自分を隠さず、ちゃんとさらせる人間でありたいなと思うんです。それをするようになって、40代から始まった人間関係は、とっても温かい関係になったと実感しています。
ズルをしなかった過去の自分が、きっと今の自分を肯定してくれる
先日、今から20年ほど前にドラマで共演した子と、とある現場で偶然再会したんです。当時私は23歳で、その子はまだほんの可愛い男の子でした。青年となったその子と少しの間昔話をしたんですが、「あのとき酒井さん、僕に“カッコイイ大人になりなさい”ってエールをくれましたよね」と言っていて。当の私はすっかり忘れてしまっていたんですが、随分イキったエールを贈ったものですよね(笑)。
そしてさらに、「あのときの酒井さんはカッコよかったです」と言ってくれて。彼がそれを思い出させてくれたから、その過去の自分が、今の私をも肯定してくれた気がしたんです。過去の私はズルをしてごまかしたり、楽なほうに流れるような人間ではなかった、と。
人の承認欲求はキリがないですが、誇れる自分を積み重ねることこそ、本当の意味で承認欲求を満たすことに繋がるのかもしれませんね。
自分をクラスメートの一人として見れば、いかに自分が頑張っているかがわかる
日本人はとにかく自分自身に厳し過ぎ。気づいたときには精神が壊れてしまっているという人も多いと思います。頑張ることはもちろん大事なことだけれど、壊れてしまっては元も子もない。そんなときは自分をフラットに、客観的に見てあげることが大切です。
とはいえ、自分はあまりにも距離が近く、客観的に見るのは難しいことも。そんなときは、ひとまず自分を「クラスメートの一人」としてカウントする方法がオススメです。Aくん、Bちゃん、Cくん、若菜ちゃん、みたいな(笑)。
そうやって俯瞰して自分を見ると、「なんだ、自分けっこう頑張ってるじゃん」ということに気づくはず。人は他人を褒めることは簡単にできますよね。それと同じことを、自分にもしてみるんです。自分で自分を褒めて、自給自足で承認欲求を上げていきましょう!
《衣装クレジット》
サロペット¥42,900(ヴェルニカ/ヴェルニカ ルーム)靴¥30,800(ツルバイ マリコ オイカワ)ピアス¥5,940左手パールリング¥4,590(ともにアビステ)
撮影/秋山博紀 ヘア・メイク/鈴木智香(A.K.A.) スタイリスト/中村智香子 取材/キッカワ皆樹